水辺と光、声とピアノ/the light on the waterside the finest voice and piano

水辺と光、声とピアノ/the light on the waterside the finest voice and piano
Tea Bye Sea


2015.10.21 RELEASE

水辺と光、声とピアノ
the light on the waterside the finest voice and piano

RPOZ-10015 定価¥2,200 (+税)

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水辺に光が注ぎ、新しい色彩が広がるような「声」と「ピアノ」のマジカルな出会い。

光と水
その反射と溶け込む 成り行きは
写真の像を作り出すそれと どこか似ている
声とピアノが寄り添えば
そこに見えてくる 瞬きのリズム

平野晋子 (フォトグラファー)

水辺に柔らかな光が注ぎ込むと、本来は"何色"ともいえない水と光が突然お互いの色彩を放ちはじめ、また同時にそれぞれが調和した色彩を誕生させます。音楽においてもヴォーカルとピアノが互いに協調し、一体となった瞬間、そのサウンドに美しい色彩を加えてくれます。これはそんな美しい瞬間を集めた、「声」と「ピアノ」の調和をテーマにしたコンピレーションCDです。

二大マイスターであるカーリン・クローグ(vo)とスティーヴ・キューン(p)、7月の来日が大盛況だったサラ・ガザレク(vo)とジョシュ・ネルソン(p)を始めとしたあまりにも美しいデュオ演奏を始め、グループ演奏やピアノ・インスト曲も含めその最高の協調ぶりに納得できる内容。ジャズと、ジャジーなワールド系のサウンドによる、音楽ファンにはたまらない素晴らしいカヴァーの数々はキャロル・キング/ミシェル・ルグラン/k.d.ラング/ラロ・シフリン/フランシス・レイ/カエターノ・ヴェローゾ/エグベルト・ヂスモンチなど。水辺と光、声とピアノ。このCDは、それぞれが交わる情景をイメージしながら聴いていただきたい音楽です。

  1. ゼ・マノエウ (vo, p)/マンガンガーの翼
    Nas Asas do Magangá (Zé Manoel) / Zé Manoel
    from "Canção e Silencio" (CORE PORT) 2015

    http://www.coreport.jp/catalog/rpop-10011.html
    https://soundcloud.com/zemanoel/nas-asas-do-maganga-ze-manoel

    ブラジルのシンガー・ソングライター/ピアニスト、ゼ・マノエウの最新作『歌、そして静けさ』より。詩情豊かなサウンドと魅力的な旋律、美しすぎるピアノ・フレイズ、そして郷愁感たっぷりのヴォーカルは映像的ですらある。ブラジル北東部のマラカトゥという伝統的リズムで弾いているが、極めてモダンな香り溢れる音に仕上げている。

  2. ライラ・ビアリ (vo, p)/シンプル
    Simple (k.d.Lang / k.d.Lang, David Piltch) / Laila Biali
    from "Tracing Light" (Laila Biali) 2010

    カナダを代表するブルックリン在のジャズ・ピアニスト/ヴォーカリスト。かつてはスティング、スザンヌ・ヴェガのバック・メンバーとしても活動していた。これは2010年の作品で、故国カナダのk.d.ラングの曲をカヴァー。澄みきった声とピアノが一体となった美しいカナディアン・ジャズに仕上げた。

  3. ドッチー・ラインハルト (vo)
    with クリスチャン・フォン・デア・ゴルツ (p)
    ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド
    Down Here On The Ground (Gale Garnett / Lalo Schifrin)
    Dotschy Reinhardt with Christian Von Der Goltz
    from "Sprinkled Eyes" (Galileo MC) 2006

    ラロ・シフリンが映画『暴力脱獄』(1967)で手掛けた曲を、シンティ (ドイツ語圏内に住むロマ)であるドッチーが穏やかな声で歌う。それと歩調を合わせたクリスチャンのピアノの控えめな寄り添い方がいい。ウエス・モンゴメリー、ジョージ・ベンソンもカヴァーしたナンバー。

  4. カーリン・クローグ (vo) & スティーヴ・キューン (p)
    君に捧げるメロディ
    How Do You Keep The Music Playing (Alan Bergman / Michel Legrand)
    Karin Krog & Steve Kuhn
    from "Break of Day" (Meantime Records / Muzak) 2014

    2013年ニューヨークで実現したマイスター二人による再会盤『ふたりの夜明け』より。ジェームス・イングラムとパティ・オースティンのデュオ(1983)で有名なミシェル・ルグランのカヴァーを、凛とした気品のあるデュオ演奏で表現。リズム、ハーモニー、陰影のつけ方などデュオ演奏の到達点と言いたい。

  5. 吉田慶子 (vo) & 黒木千波留 (p)/ブランキーニャ
    Branquinha (Caetano Veloso) / Keico Yoshida & Chiharu Kuroki
    from "Caetano e Eu" (CORE PORT) 2014

    http://www.coreport.jp/catalog/rpol-10001.html

    類いまれなる静寂な世界を作り出せるボサノヴァ歌手、吉田慶子の天性のささやき声。音数を選びぬき、荘厳ですらあるピアノを奏でる黒木千波留。カエターノ・ヴェローゾ『エストランジェイロ』(1989)収録曲のカヴァーを二人だけで演奏し、ジャンルを超越した至福のアコースティック・ミュージックを作り上げた。

  6. クリスティーン・トービン (vo) & リアム・ノーブル (p)/恋の家路
    Home Again (Carole King) / Christine Tobin & Liam Noble
    from "Tapestry Unravelled" (Christine Tobin) 2010

    レナード・コーエンのカヴァー・アルバムも残しているアイルランドの女性シンガー、クリスティーンとUKのジャズ・ピアニスト、リアムによるキャロル・キング『つづれおり』(1971)からのカヴァー。ゴスペルを聴いているようなクリスティーンの声は情感的で、リアムの空間美を活かした個性ある和声とのパランスが抜群。

  7. 七ッ谷ゆみ (p)/パリャーソ
    Palhaço (Geraldo Carneiro / Egberto Gismonti) / Yumi Nanatsutani
    New Recording (CORE PORT) 2015

    "日本のフェデリコ・モンポウ"とも称され、ピアノの深い響きが特徴のピアニストによる、ブラジルのマルチ楽器奏者エグベルト・ジスモンティの名曲のソロ・ピアノ・カヴァー新録音。ジスモンティがECMからリリースした『Magico』(1980)の収録曲。一音一音がピュアーで清冽、讃美歌のようなテイストもあり、美しい音だけが連なる。

  8. ピエール・バルー (vo) withマーシャル・パルド(p)/白い恋人たち
    Noël (Pierre Barouh / Francis Lai) / Pierre Barouh with Martial Pardo
    from " Noël " (SARAVAH / CORE PORT) 1997

    盟友フランシス・レイとの共作曲を、よりフレンチ・ジャズ色濃いテイストで再演したピエール・バルー『ノエル』からのナンバー。原題は"13 jours en France"だが、ここでは新たにこの詩人が歌詞を加えた。輝かしいピアノの音色とピエールの温かみのあるヴォーカルがとても合う。後半のピアノ・タッチがとにかく素晴らしい。

  9. サラ・ガザレク (vo) & ジョシュ・ネルソン (p)/オール・アゲイン
    All Again (Josh Nelson) / Sara Gazarek & Josh Nelson
    from "DUO" (CORE PORT) 2015

    http://www.coreport.jp/catalog/rpoz-10011.html

    デビュー時からの名コンビによる、最新作『デュオ』(2015)からの人気冒頭曲。サラのヴォーカルにおける音程の完璧さ、ジョシュの全く飽きさせないピアノ・アレンジと淀みないフレイズには溜息がでるほど。デュオで演奏していることを忘れてしまう、厚みのあるみずみずしい音のプロデュースはアル・シュミット。

  10. トリオセンス/ホエン・タイム・スタンズ・スティル
    When Time Stands Still (Bernhard R.Schüler) / triosence
    from "One Summer Night" (CORE PORT) 2014

    http://www.coreport.jp/catalog/rpoz-10003.html

    ドイツの人気ピアノ・トリオ、トリオセンスが『away for a while』(2005年)で演奏した美しいナンバーを、2013年ライヴ盤で再演。ピアニスト、ベルンハルト・シューラーによるソロである。リリシズムという言葉はこういった演奏にあるかのような、まさに夢見るようなメロディと響きが全編続く素晴らしい演奏。

  11. ピエール・ルーキ (vo) withグレゴリー・ヴー (p)
    なぜ蘭の話をするのだろう ?
    Pourquoi me parler d'orchidées ? (Pierre Loukie / Grégory Veux)
    Pierre Loukie with Grégory Veux
    from "Salut la compagnie" (SARAVAH / CORE PORT) 2004

    ジョルジュ・ブラッサンスの親友で、ジュリエット・グレコ他にも曲提供をしていたピエール・ルーキ。不遇時代の90年代にピエール・バルーの力添えで復活した。ドミニク・クラヴイック他とも共演していたグレゴリー・ヴーを迎え"綺麗な女性が蘭の話しをすると、いろいろと想像してしまう、なぜそんな話しをするのだろう"と歌う。

  12. クレール・エルジエール (vo) & グレゴリー・ヴー (p)
    それは小さな川だった
    C'était un ruisseau (Pierre Loukie / Grégory Veux)
    Claire Elziere with Grégory Veux
    from "Un original, 13 originaux " (SARAVAH / CORE PORT) 2008

    同じくそのグレゴリーが参加した、ダニエル・コランとの共演が近年名高く、90年代以降を代表するシャンソン/フレンチ・ポップスの才媛クレール・エルジエールのナンバー。グレコにも絶賛された彼女のヴォーカル、そしてそのヴォーカルが出てくると空間をたっぷりと活かして控えめに演奏するグレゴリーのセンスは見事。

  13. フロレンシア・ルイス (vo) with カルロス・ビジャビセンシオ (p)
    私のもの
    Mio (Florencia Ruiz) / Florencia Ruiz with Carlos Villavicencio
    from "Ruz De La Noche" (Florencia Ruiz) 2011

    人気TVドラマ『心がポキッとね』で挿入歌起用され、その"声の力"で一躍話題を集めた現代アルゼンチン音楽の第一人者フロレンシア・ルイス。これは壮大で崇高ですらある2011年の大傑作『夜の光(Ruz de la noche)』より。ピアノはアルバム・プロデューサーでもあるカルロス・ビジャビセンシオ。音の隅々まで美意識が行き届いた名演。

  14. 松田美緒 (vo) & カルロス・アギーレ (p)/故郷の記憶
    Memorias de Pueblo (Carlos Aguirre) / Mio Matsuda & Carlos Aguirre
    from "Compas del Sur" (Mio Matsuda) 2011

    世界中の歌と人、文化をつなぎ続ける松田美緒が、2011年ブエノスアイレスでカルロス・アギーレと二人で録音した感動的なトラック。アギーレが故郷のことを"雲の涙の中を/苦しみ過ぎてゆく午後/ああ、もし戻れるなら/ああ、忘れられた故郷の村よ"と綴った曲を、松田美緒が自身の原風景と重ね合わせ歌う。



※国内初CD化曲:M-11, 12
※新録音:M-7